出世できないことが分かったので別の会社へ

私が提案し率先して行ったプロジェクトは、大成功という形で終わりました。会社に多大な利益をもたらしたため、係長から昇進かなと思いながら仕事をしました。ところが、大きな仕事を終えたはずなのに、私の給料は先月よりも何故か下がっていました。おかしいと感じたので部長に相談すると、「あの手柄は私の物にさせてもらったよ」と言い出したので、目の前が真っ暗になったような気がしました。この出来事が、私が転職をしようと考えたきっかけになりました。

「この会社にいても出世できない」そう思った私は、体調が良くないと会社に嘘の連絡を入れて、地域内にある人材派遣会社へ行きました。登録を済ませた時に担当となる人に事情を聞かれたため、体験したことを隠さずに全て伝えました。すると、担当は怒ったような表情を見せ、私に適した会社探しを熱心に開始してくれました。その態度でいい人だと認識した私は、思っていることを何でも打ち明けることに決めました。あと、担当は私の携帯ではなく、家の固定電話に連絡を入れる方針にしたので、転職先を探していることは誰にもばれずに済みました。 退職を決意したのは、担当が私の転職先を見つけてくれた時です。良い職場だと判断できたため退職願の準備も済ませています。

私について来てくれた部下が数人いたので、彼らのために何かをしてあげる必要がありました。なので、外の飲食店に誘って、退職と転職をしようと考えていることを話しました。ところが、部下達に驚いた仕草は全く見られなかったので理由を訊ねると、私が部長から受けた仕打ちのことを知っていると言いました。しかも、「新しい職場でも頑張ってほしい」と言い出す人がいて、感極まったせいか涙がこぼれました。この後、係長になりたい人はいるかと聞くと、「代わりにやりましょう」と言って、私より年長の部下が名乗り出てくれました。実績と人望で申し分なかったせいか異論は出なかったので、彼に後を任せようと思いました。 社長に退職願を渡した際に、後任として部下の名前を出しておきました。私が企画した仕事の手助けをしてくれたエピソードを紹介すると、社長は「前向きに検討するよ」と応じてくれたので安堵しました。

転職先での私の待遇は係長でしたが、企画担当ではなく開発分野なので、私にこなせるだろうかと不安を抱きました。給料については、前の仕事場所とほぼ同じなので特に問題はなかったです。 良かった点は、新しく部下となった人達が仕事を色々と教えてくれたことです。開発で実績がない私に対して、上司だと思ってくれただけでなく、色々とサポートしてくれたので良い職場だと感動しました。また、私の上司にあたる人達も気さくな方ばかりで、「困ったら相談に乗るよ」と言ってもらえることもありました。「飲みに行かないか」と誘われたこともあって、その時は職場の部下達も連れて行きました。 悪かった点は、開発の仕事をこなせるようになるまで時間がかかったことです。1人だけ仕事ができないと恥ずかしいので、部下に教わったり、家に仕事を持ち帰ったりしました。結構苦戦しましたが、頑張ったおかげで何とかなりました。あと、会社内が広すぎるせいか何度か迷いました。受付にお願いして、職場まで案内してもらったこともあります。玄関に会社の見取り図はあるのですが、他の場所には現在地を示す物がないので慣れるまでが大変でした。

前の職場にいた部下達は、私の家に時々やって来て仕事の状態などを話してくれます。係長を中心に部下達が団結して仕事をしているため、今の所は部長に手柄を取られる事件は起きていないみたいです。これは私が辞めたきっかけになったので、同じ失敗をしないようにと忠告しておきました。